隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

さらば愛しき魔法使い

東川篤哉氏の「さらば愛しき魔法使い」を読んだ。本書は魔法使いマリィシリーズの三巻目。

本巻には以下の四編が収録されている。

魔法使いと偽りのドライブ
弁護士の犯罪
魔法使いと聖夜の贈り物
映画評論家の犯罪
魔法使いと血文字の罠
バーオーナーの犯罪
魔法使いとバリスタの企み
バリスタの犯罪

本書ではマリィと聡介が急接近して、二話目で聡介はマリィに苗字が欲しいと言われ(マリィには苗字がない)、三話目で婚姻届けに聡介が記入する羽目になるのだが、四話目でひょんなことからマリィのことが超スーパー科学雑誌の「マー」に載ってしまい、本巻のタイトルが仄めかすようにマリィは聡介に何も告げず、突然いなくなってしまうのだった。最後の部分は次のようになっている。

魔法少女マリィはこの街を出て行ったのだ。
そして、おそらく自分たちの国に帰ったのだ。
なぜか聡介は漠然とそのことを感じるのだった。

なので、このシリーズは多分本巻で終了なのだろうなぁ。だらだらと続けるよりも、その方がいいのかもしれない。

魔法使いと刑事たちの夏

東川篤哉氏の「魔法使いと刑事たちの夏」を読んだ。こちらは魔法使いマリィシリーズの2作目。前作の最後で、マリィーは小山田刑事の家に住むことになったのだが、本書ではその通りに、無駄に大きく近所の悪ガキからは幽霊屋敷と呼ばれている家に家政婦として住み込んでいる。ストーリ上一応家政婦の仕事もしているようだ。ただ、プールに行ったり、選挙応援のバイトなどもしている。また、マリィの年齢が千十七歳であることも明かされているが、これが全くのでたらめの年齢なのか、デーモン閣下式に解釈して十七歳なのかは不明だ。

本書には4編収録されている。

魔法使いとすり替えられた写真
芸能プロダクション社長の犯罪
魔法使いと使者からの伝言
建築士の犯罪
魔法使いと妻にささげる犯罪
推理作家の犯罪
魔法使いと傘の問題
紳士用品店店主の犯罪

さて、次回作のタイトルは「さらば愛しく魔法使い」となっているので、魔法使いマリィシリーズの最後なのだろうと、想像している。果たしてどのような最後になるのだろうか?

魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?

東川篤哉氏の「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?」を読んだ。本書は魔法使いと刑事が登場するミステリーだ。魔法使いが登場してミステリーが成立するのだろうかという危惧もあるが、本書は倒叙ミステリーになっていて、犯人自体は物語の最初で明らかになっている。それと、「魔法で明らかになったことは証拠として使えない」という風にまっとうな判断もなされているので、主人公の一人小山田聡介刑事がどのように犯人のウソを見破るのかというところが、話の肝になっている。

本書には4編収録されていて、魔法使いのマリィは最初お手伝いさんとして、犯罪にかかわる家で働いているのだが、最後には無駄に広い家に父親と二人で住んでいる小山田刑事の所に厄介になる所で終わっている。このシリーズは3作出版されているが、今後の展開は私にはまだよく判っていない。収録作品は以下の通り。

魔法使いとさかさまの部屋
映画監督の犯罪
魔法使いとなくしたボタン
スポーツインストラクターの犯罪
魔法使いと二つの署名
物まね芸人の犯罪
魔法使いと代打男のアリバイ
野球選手の犯罪

そういえば、東川篤哉氏の作品にはちょくちょく野球が出てくるが、やはり本人は野球が好きなのだろうな。