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隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

やる気のない刺客 町医北村宗哲

読書 時代小説

佐藤雅美氏のやる気のない刺客 町医北村宗哲を読んだ。シリーズの2作目で、本巻で物語が大きく動き出した。

江戸の主だった顔役は宗哲と縁のある黒門の喜之助、両国広小路の伊右衛門、市ヶ谷八幡前の庄之助、二丁町の安五郎、深川門前中町の辰五郎、本所鐘撞堂の釜七などで、黒門がその中で頭一つ抜き出ていた。そこに、宗哲の甲州での知己、竜次が木挽町の縄張りを手に収め、割り込んできた。そのことが引き金になり、裏社会の均衡が破れて、黒門の子分が一人、また一人と独立してしまった。宗哲は家業が違うとして、なるべき裏社会とは距離を置こうとしているのだが、知らず知らずのうちに巻き込まれてしまうのだった。

本巻の中の最後の二編「死んだ振り黒門の逆襲」と「明暗様々だった良順の一言」に登場する松本良順は実在の人物で、その実父佐藤泰然は千葉県佐倉の藩主堀田備中守正睦の庇護の元順天堂という医院を開業し、これがのちに順天堂大学になった。また、蘭方だけで漢方を学んでいなかった良順が即席で漢方を学び医学館の考試を受けたのも歴史的事実だが、それに宗哲が力を貸したというのは、当然ながら作者の創作である。

 

 町医北村宗哲シリーズ

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