隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

男嫌いの姉と妹 町医北村宗哲

佐藤雅美氏の男嫌いの姉と妹 町医北村宗哲を読んだ。本巻で北村宗哲シリーズの完結である。あたらに仙台伊達家浪人長井半四郎が登場し、物語に深くかかわっていき、結局は半四郎を中心にして、物語が収束することになる。

江戸の夜の街は長井半四郎の登場によりさらに混迷様相を呈すことになる。長井半四郎はかっての道場仲間と語らい黒門の喜之助の縄張りである浅草寺門前の賭場荒らしを行い、結局その縄張りを喜之助から奪い、喜之助と対立することになる。喜之助は子分を五百人も集めて大人数で敵の本拠地に乗り込もうとするが、実際には九十人も集まらず、殴り込みをかけられなく、にらみ合いになってしまう。そうしているうちに、もともと浅草寺門前を縄張りにしていた喜之助の子分が次々に、長井半四郎に寝返ってしまい、ますます喜之助は力を無くしていった。長井半四郎は浅草寺門前を寝返ったものに任せ、自らは身を引いてしまった。

そんな状態のところ前後して、喜之助が引退してしまうことになってしまった。このところの筋立てはちょっと無理があると感じた。

関八州の治安の悪さを嘆いた将軍家慶は、無法者を野放しにせずとらえるように指示をし、江戸の治安も気にするようになった。もし、御膝元で何かが起きれば、一網打尽にすることになったのだ。そのため、手打ちの機運が高まり、宗哲が仲人となり手打ちが行われた。長井半四郎は元の仙台伊達家に召し抱えられることとなった。

 

 

佐藤雅美作品

物書き同心居眠り紋蔵シリーズ

わけあり師匠事の顛末 (物書き同心居眠り紋蔵) - 隠居日録

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町医 北村宗哲 - 隠居日録

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口は禍いの門 町医北村宗哲 - 隠居日録