ベンジャミン・リベットの「マインド・タイム 脳と意識の時間」を読んだのだが、非常に残念だった。
この本で語られることは以下の2点である(本書P232より抜粋)。
被験者は脳内の感覚伝導路(上行路)に電気的な刺激を受けます。十分に長い時間継続する連発した電気刺激(最大500ミリ秒間)では、この被験者は意識感覚があったと報告することができました。刺激パルスが短い連発(100~200ミリ秒間)である場合、被験者は意識を伴った感覚は何も感じません。しかし、彼らは何も感じていなかったにもかかわらず、刺激が到達したことを被験者たちは正確に報告することができたのです。
人間が自分の行為を促す意図、または願望に意識的に気付く約400ミリ秒前に脳が起動し、自発的な行為の準備をすることを私たちは発見しました。
著者はどのような実験をして、この結論に至ったかを本書で述べているのだが、この日本語訳が非常にわかりにくいのだ。読んでいてさっぱり頭に入ってこなかった。内容は非常に興味深いと思うだけに、この日本語訳は残念でならない。