隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(3)

枯野瑛氏の終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (3)を読んだ。

人格崩壊してしまい決定的な破滅には至らず踏みとどまったクトリ。一見平穏な日々を取り戻したかと思われたが、クトリの中では人格の浸食が徐々に進行しており、記憶の欠落が生じ始めていた。だが残された時間を背一杯自分らしくいようとクトリは自分のヴィレムへの気持ちを明らかにし、ヴィレムもそれを受け入れるようになっていた。

一方地上の遺跡発掘に向かっていた一行が獣に襲われ帰還できなくなり、浮遊大陸群から救援の船を送ることになる。救援の護衛にはネフレンを派遣することにする。また、ヴィレムは発掘遺物の中に聖剣ラピデムシビルスがあることを知り、その聖剣の力がクトリの人格崩壊を食い止める役に立つのではないかと思い、ヴィレムは自らも救援船に乗り込むことにする。ヴィレムと離れたくないクトリは秘書官ということにして、強引に救援船に同乗するのだった。救援隊は地上の遺跡発掘隊と合流できた。また、前巻で登場したえるくが遺跡の地下の氷塊のなかに閉じ込め垂れているのが発見される。その胸元には大きな刀傷があり、それがもとで死んだようだ。彼ら一行が帰還の準備をしているときに第六の獣の襲撃を受け、壮絶な戦闘に突入することになる。そして悲劇は起こる。

  • ヴィレム・クメシュ二位技官及びその秘書官は行方不明
  • ダグウェポン「インサニア」喪失
  • ダグウェポン「デスペラティオ」喪失
  • ダグウェポン適合者「妖精兵ネフレン・ルク・インサニア」喪失

アニメでは、クトリとネフレンが消失したことが示唆されているが、
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小説の中ではネフレンは最後の所ではまだ存在している。

この巻において、ヴィレムの師匠であった男が真界再想聖獣隊に属していたことが明かされる。また、十七種の獣の正体が単なる生物兵器ではなく、人間をもとにした生物兵器ではないかということが示唆されている。

さて、謎だったこのシーンなのだが、
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小説の

今から、ちょっとだけ昔のこと。
一人の少女が、まだまだ小さくて、発生した手だったころ。

の部分に対応するようだ。となると、ここは過去の話で、同本筋にかかわってくるのが謎だ。