2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧
大塚已愛氏のネガレアリテの悪魔 贋者たちの輪舞曲を読んだ。時代は19世紀末、場所はロンドン。ハンズベリー男爵家の娘エディス・シダルは父親に頼まれ贈り物の絵画を探すために画廊を訪れいてた。その画廊で最近発見されたルーベンスの「婚礼の日」という作…
伊坂幸太郎氏のクジラアタマの王様を読んだ。お菓子メーカーの宣伝広報局に勤めている岸は出荷された新商品のマシュマロのお菓子に画鋲が混入していたという苦情を発端に人気ダンスグループの小沢ヒジリと都議会議員の池野内征爾と知り合った。それはあたか…
高田大介氏のまほりを読んだ。まほりが何を意味するかに触れてしまうと、ネタバレになってしまうので書けない。途中で末保利のことだというのがわかるのだが、実はこれは万葉仮名で書いているだけで、それが何であるかを表していない。この物語は二人の視点…
相沢沙呼氏のmedium 霊媒探偵城塚翡翠を読んだ。推理作家の香月史郎は大学時代のサークルの後輩である倉持結花に頼まれて同行した先で霊媒師の城塚翡翠に会った。霊媒師の彼女は、死者の匂いを感じることができるという。結花は町中の占い師に見てもらってか…
長谷川修一氏の謎解き 聖書物語を読んだ。本書のタイトルになっている聖書だが、この本で扱っているのはいわゆる旧約聖書のこと。聖書を実際に読んだことはないが、その中の物語、例えば創世記、ノアの箱舟、バベルの塔、出エジプトなどのエピソードは映画な…
砥上裕將氏の線は、僕を描くを読んだ。本作は北上ラジオの第5回目で紹介されていた。本の雑誌 Presents 北上ラジオ 第5回 - YouTubeこの小説は第59回のメフィスト賞の受賞作なのだが、メフィスト賞というとなんとなくミステリーの賞だという風に思い込んで…
遠藤良介氏のプーチンとロシア革命 百年の蹉跌を読んだ。著者は産経新聞で11年半の長期にわたりモスクワ特派員としてソビエト連邦・ロシアで取材した記者だ。2017年から産経新聞のオピニオン欄に80回にわたって連載した記事に、加筆修正して一冊にまとめたの…