隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ノースライト

横山秀夫氏のノースライトを読んだ。これは北上ラジオの第3回目で紹介されていた。本の雑誌 Presents 北上ラジオ 第3回 - YouTube横山秀夫氏というと警察小説で、主人公は捜査関係の刑事ではない警察職員というイメージがあったのだが、この小説はミステリ…

花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生

デイヴィッド グランの花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生(原題 Killers of the Flower Moon The Osage Murders and the Birth of the FBI)を読んだ。アメリカ先住民族はそれぞれの月に名前を付けた。5月はFlower Moonなので、本来は花月…

上方落語史観

高島幸次氏の上方落語史観を読んだ。本書は上方落語を切り口にして、幕末・明治の大阪の歴史・風土について解説した本である。

偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理

降田天氏の偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理を読んだ。これは短編集で、倒叙物のミステリーだ。ストーリーの前半は犯人によって物語が語られていくが、後半に入ると、神倉駅前交番に勤務する狩野雷太が登場して、犯人と狩野の対決(と言っても、話し好き…

カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

長野まゆみ氏のカムパネルラ版 銀河鉄道の夜を読んだ。タイトルからカムパネルラを主人公にした銀河鉄道の旅の描き直しなのかと思って読んだのだが、これはむしろ小説いうよりも、宮沢賢治評であろう。その点はちょっと期待外れだった。本書には「カムパネル…

虚構推理短編集 岩永琴子の出現

城平京氏の虚構推理短編集 岩永琴子の出現を読んだ。前作を読んでから3年も経過しているので、前作の事はあまり記憶に残っていないのだが、前作を読んでいなくても、本作を読むのに問題はなかった。ストーリー的には完全に独立した短編集になっている。妖怪…

乗客ナンバー23の消失

セバスチャン フィツェックの乗客ナンバー23の消失(原題 PASSENGER 23)を読んだ。ドイツ人の潜入捜査官マルティン・シュヴァルツはある出来事をきっかけに、本当に命知らずの危険な任務に就いていた。そして、今回も危険な潜入捜査を終えたところに、見知ら…

土・牛・微生物ー文明の衰退を食い止める土の話

デイビッド・モントゴメリーの土・牛・微生物ー文明の衰退を食い止める土の話(原題 Growing a Revolution)を読んだ。生物の多様化が重要だとよく言われている。私はこの言葉の意味することをあまり深く考えず、半ば盲目的に正しいものとしていたのだが、本書…