隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

交雑する人類―古代DNAが解き明かす新サピエンス史

デイヴィッド・ライクの交雑する人類―古代DNAが解き明かす新サピエンス史(原題 WHO WE ARE AND HOW WE GOT HERE Ancient DNA and the New Science of the Human Past)を読んだ。従来進化の系統樹は中央の幹から枝分かれすると、そのまま分かれていき、決して…

虚構推理 スリーピング・マーダー

城平京氏の虚構推理 スリーピング・マーダーを読んだ。虚構推理シリーズの3作目。妖怪や化け物から相談を受ける「知恵の神」である岩永琴子と件と人魚を食べたことにより、予知能力と不老不死の力を得た桜川九郎のコンビのミステリー。そう、今回はミステリ…

鬼憑き十兵衛

大塚已愛氏の鬼憑き十兵衛を読んだ。この小説は時代小説というよりも、実際は伝奇小説だ。時は寛永十二年十月、所は肥後熊本。物語は15人前後の侍たちが少年を追って、雨の中山に分け入ることから始まる。山に分け入っているのは荘林正馬ら一群で、加藤家浪…

徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか

早島大祐氏の徳政令 なぜ借金は返さなければならないのかを読んだ。本書は室町時代の徳政一揆・徳政令に関して研究した本で、室町時代を通じて、徳政一揆・徳政令がどのように変質していったかの様子がよく分かった。

巨神降臨

シルヴァン・ヌーヴェルの巨神降臨を読んだ。本作は巨神計画から続いてきた巨神シリーズ三部作の最終巻だ。前回、EDCのメンバーが突然巨神テーミスとともに宇宙に放り出されたところで終わって、「いったいどうストリーが続くのだろう?次巻は第一巻と第二巻…

我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち

川端裕人氏の我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たちを読んだ。この本を著しているのは、サブタイトルになっている「アジアから消えた~」の部分であろう。かってアジアには様々な原人がいたが、その後ホモ・サピエンスがこの地域に増…

エステルハージ博士の事件簿

アヴラム・デイヴィッドスンのエステルハージ博士の事件簿(原題 The Enquiries of Doctor Eszterhazy)を読んだ。東欧にある架空のスキタイ=パンノニア=トランスバスカニア三重帝国、その首府の大都ベラに住む大博士エンゲルト・エステルハージ。博士号は法…