2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
斜線堂有紀氏の恋に至る病を読んだ。私も詳しくは知らないが「青いクジラ」をモチーフとした作品だ。Blue Whale Challengeはロシア発祥とされ、参加者を自殺に導いたと言われている。本書では「青いクジラ」というサイトは青い蝶(ブルーモルフォ)と名前を変…
竹本健治氏のこれはミステリではないを読んだ。相変わらずトリッキーな作品だ。宝条大学のミステリクラブは大学が保有する保養所で例年合宿を開いていた。保養所は深い森に囲まれた湖の小島にポツン建っており(といっても島は孤立しているわけではなく、細長…
乾ルカ氏の明日の僕に風が吹くを読んだ。川嶋有人は中学生時代に昼休みに遊んでいて急に倒れてしまった同級生の女子を助けようとしてのだが、全く何もできず、彼女の吐いた吐瀉物を見て、自分も吐いてしまった。その女子は食物アレルギーがあり、その発作だ…
寺地はるな氏の水を縫うを読んだ。この作品は北上ラジオの第17回目で紹介されていた。傑作だらけの寺地はるなの最新刊『水を縫う』を読もう! - YouTube6人の家族の物語と帯には書かれているが、父(離婚して別居)、母、姉、弟、祖母の5人家族で、残りの一人…
劉慈欣氏の三体Ⅱ 黒暗森林を読んだ。タイトルをパット見て、「暗黒…」だと思い込んでいたが、よく見たら「黒暗…」だった。三体Ⅱ では三体人が地球に侵略することが明らかになった世界で、「危機紀」という新たな紀年が定義されている世界になっている。国連…
阿部暁子氏のパラ・スター 〈Side 宝良〉を読んだ。本書は北上ラジオ第14回で紹介されていた。泣ける小説なんてもんじゃない。涙があふれ続ける小説なのだ! 阿部暁子『パラ・スター』を読むべし(電車の中以外で)!「北上ラジオ」第14回 Presented by 本の…
阿部暁子氏のパラ・スター 〈Side 百花〉を読んだ。本書は北上ラジオ第14回で紹介されていた。泣ける小説なんてもんじゃない。涙があふれ続ける小説なのだ! 阿部暁子『パラ・スター』を読むべし(電車の中以外で)!「北上ラジオ」第14回 Presented by 本の…
ノヴァ・ジェイコブスの博士を殺した数式(原題 The Last Equation of Issac Severy)を読んだ。本の裏表紙には「祖父の死の真相に迫る暗号謎解きミステリー」となっており、その祖父が天才数学者という設定なのだから、さぞかし面白い暗号が作りこまれていて…
倉本一宏 先生の公家源氏―王権を支えた名族を読んだ。公家源氏というのは倉本先生の造語のようで、学界ではまとめて「賜姓源氏」と呼ばれているが、これではいわゆる武家の源氏と区別がつかないので、この言葉を本書では使っているようである。この本は実に…