隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Babel I 少女は言葉の旅に出る

古宮九時氏のBabel I 少女は言葉の旅に出るを読んだ。本書は、女子大生の水瀬雫が真夏の暑い日に道を歩いていると、黒い影のようなものが合わられて、何だろうと不思議に思っていると、その影の中に吸い込まれて、気づいてた異世界にいたことから始まるファ…

ハーバード日本史教室

佐藤智恵氏のハーバード日本史教室を読んだ。ハーバード大学で日本史がどのように教えられているのかが具体的に書かれている(使用するテキストとか、どのような議論がなされるのかなど)本なのかと思って、読みだしたのだが、実際にはハーバード大学において…

津田梅子 科学への道、大学の夢

古川安氏の津田梅子 科学への道、大学の夢 を読んだ。以前から不思議に思っていたのだが、明治政府は5人の少女をアメリカ留学に送り出したが、これは明治政府の中の誰の案なのだろう?どういう組織がかかわっていたのだろう?そして、その目的あるいは期待し…

時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙

ブライアン・グリーンの時間の終わりまで 物質、生命、心と進化する宇宙(原題 Until the End of Time Mind, Matter and Our Search for Meaning in Evolving Universe)を読んだ。物理学者ブライアン・グリーンが生命誕生から宇宙の終焉までを解説する。本書…

蝶として死す

羽生飛鳥氏の蝶として死す 平家物語推理抄を読んだ。時代は平安末期の頃で、いわゆる平家が台頭し滅んでいく頃である。池殿流平家の頼盛を主人公にして、頼盛に降りかかってくる難題を何とか知恵でかわしていくというミステリーが本書の概略だ。頼盛は清盛の…

サーキット・スィッチャー

安野貴博氏のサーキット・スィッチャーを読んだ。本書は第9回ハヤカワSFコンテストの優秀賞受賞作だ。物語の時代設定は2029年で、近未来という事になる。その時代にはレベル5の完全自動運転が実用化されており、その自動運転のアルゴリズムの開発ベンチャー…

北緯43度のコールドケース

伏尾美紀氏の北緯43度のコールドケースを読んだ。本作は第67回江戸川乱歩賞受賞作である。物語の舞台は札幌の警察であり、タイトルに「コールドケース」とついているように未解決事件を扱ったミステリーだ。物語は取り壊されることになっていた倉庫で少女の…