隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

空をこえて七星のかなた

加納朋子氏の空をこえて七星のかなたを読んだ。本の雑誌で北上氏が「これほど読後感のいい小説も珍しい」と書いていて、興味を持って読んでみた。www.webdoku.jpそこで紹介されているのは短編は、廃部の危機にあった文芸部員、天文部、オカルト研究会が合併…

raspberry pi 4Bを買った、FreeBSD13.1のインストールをした

きっかけはHDDが壊れたかもしれない事だった。あのHDDに全面にわたりランダムデータを書き込んでみたが、エラーは発生しなかった。その後にセルフテストしたが、エラーは検出されなかった。そうなるとこれは本当に壊れたのだろうかという疑問が湧いてきた。…

爆弾

呉勝浩氏の爆弾を読んだ。物語は冴えない中年の男が警察で取り調べを受けている所から始まる。名前はスズキタゴサク、年齢49歳。酒屋の自動販売機をけっているのを止めに入った店員を殴り捕まった。本人曰く、家で缶チューハイを飲みながらジャイアンツ―ドラ…

英文法を哲学する

佐藤良明氏の英文法を哲学するを読んだ。本書を読んで、今まで中学・高校で学んだ英文法の中のいわゆる5文型からどこかの時点で解き放たれるべきだったのであろうという事を強く感じた。何の前提知識のない子供にとっては5文型は十分有用なのだろうが、あれ…

数学の大統一に挑む

エドワード・フレンケルの数学の大統一に挑む (原題 Love and Math The Heart of Hidden Reality)を読んだ。エドワード・フレンケルは旧ソビエト出身の数学者で、現在はラングランズ・プログラムという数学の中の異なる分野間の概念にお互いに密接に関係して…

彼女。 百合小説アンソロジー

本の雑誌で北上次郎氏が「彼女。」の中の「恋澤姉妹」に注目していたので、読んでみた。www.webdoku.jp本書はアンソロジーで、収録されている作品は 椿と悠 (織守きょうや) 恋澤姉妹 (青崎有吾) 馬鹿者の恋 (武田綾乃) 上手くなるまで待って (円居挽) 百合で…

E=mc2のからくり エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか

山田克哉氏のE=mc2のからくり エネルギーと質量はなぜ「等しい」のかを読んだ。E=mc2はあまりにも有名な式であるけれど、アインシュタインはいったいこの式をどのように導き出したのかは以前から不思議に思っていて、この式だけではなく、どのような発想で相…

捜索者

タナ・フレンチの捜索者 (原題 The Searcher)を読んだ。本作品は北上ラジオの第46回で紹介されていた。出たぞ!この本が2022年のベスト1だ! 『捜索者』タナ・フレンチ(ハヤカワ文庫)を信じて読んでくれ!【北上ラジオ#46】 - YouTubeシカゴ警察を辞…

愚かな薔薇

恩田陸氏の愚かな薔薇を読んだ。ジャンル的にはファンタジーになると思うのだが、何か非常に土俗的な感じがするストーリーだった。場所も盤座という土地だけが舞台になっていて、そこで行われる祭りからその感じがするし、その地にキャンプと称して集められ…