隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

読書

キネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~

斜線堂有紀氏のキネマ探偵カレイドミステリー ~再演奇縁のアンコール~を読んだ。これはキネマ探偵カレイドミステリー - 隠居日録の続編で、探偵役は引きこもりの嗄井戸高久、語りで探偵助手役は奈緒崎と前作と同様。本書には3編収録されており、前作と同様に…

半分世界

石川宗生氏の 半分世界を読んだ。本書は短編集で、4編収録されており、それぞれ、「吉田同名」、「半分世界」、「白黒ダービー小史」、「バス停夜想曲、あるいはロッタリー999」となっている。本書はSFというカテゴリーに分類されているが、単純にSFと言って…

わたしたちが孤児だったころ

カズオ イシグロ氏の わたしたちが孤児だったころ(原題 When We Were Orphans)を読んだ。この本のあらすじは 1900年代初め、上海の租界で暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社に勤める父と、強い倫理観をもつ美しい母が、相…

誰も語らなかったジブリを語ろう

押井守監督の誰も語らなかったジブリを語ろうを読んだ。本書は押井監督がジブリの全作品について好きなように語った内容をまとめたものである。押井監督自身はまえがきでジブリに対する悪口ではないと書いてある。たしかに宮崎監督に関してはアニメータとし…

修道女フィデルマの叡智

ピーター・トレメインの修道女フィデルマの叡智を読んだ。この小説も以下のページで紹介されていたフィデルマシリーズの一編。 コラム別に読む : 池澤春菜が薦める文庫この新刊! - 池澤春菜(声優・コラムニスト) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト…

アリスマ王の愛した魔物

小川一水氏のアリスマ王の愛した魔物を読んだ。ここで紹介されていて、 book.asahi.com 面白そうだと思ったので、読んでみたのだが、文体との相性が悪いのか、あまり楽しめなかった。本書は短編集で、5編収録されてる。各タイトルは、ろーどそうるず、ゴール…

ひとまず、信じない

押井守監督のひとまず、信じないを読んだ。押井監督の手による幸福論なのだが、あまりにも書いてあることがまっとう過ぎて、ちょっと拍子抜けしてしまった。読者の対象は私のような爺ではなく、若い人なのだろう。あとがきによると、10年くらい前にも同様の…

日本史の内幕

磯田道史先生の日本史の内幕を読んだ。本書のまえがきで、磯田先生は次のように書いてある。 歴史教科書は、政府や学者さんの願望にすぎない。「国民のみなさん、われわれの歴史はこんなものでした。このように思っていてください」と、彼らが信じてほしい歴…

戦国と宗教

神田千里氏の戦国と宗教を読んだ。 戦国大名と信仰 勝ち上がりの条件 - 隠居日録において軍師が呪術的な側面を帯びていたことが言及されていたが、戦争という行為自体が呪術を必要としており、戦場に臨むものは神仏の加護を必要とし、お守りを携行していた。…

経済成長という呪い

ダニエル・コーエンの経済成長という呪い(原題 Le Monde Est Clos Et Le Désir Infini)を読んだ。本書はダニエル・コーエンが人類史の歩みとともに、我々がたどり着いた現代の経済のありようを解説する本である。ここ最近私は資本主義の終焉を感じているのだ…

怪盗 桐山の藤兵衛の正体 八州廻り桑山十兵衛

佐藤雅美氏の怪盗 桐山の藤兵衛の正体 八州廻り桑山十兵衛 を読んだ。この八州廻り桑山十兵衛のシリーズも長く続いており、本書で十冊目だ。一作目の「八州廻り桑山十兵衛」が出版されたのが平成八年なので、二十年以上も続いてる。主人公の桑山十兵衛は通称…

世界神話学説入門

後藤明氏の世界神話学入門を読んだ。世界の遠く離れた場所であるにも関わらず、非常によく似た神話がることが知られている。例えば古事記のイザナキが黄泉の国を訪ねてイザナミを取り戻す話と、ギリシャ神話のオルフェウスの話のように。本書は近年提唱され…

本人に訊く〈弐〉おまたせ激突篇

椎名誠氏・目黒孝二氏の本人に訊く〈弐〉おまたせ激突篇 を読んだ。本書は本人に訊く〈壱〉よろしく懐旧篇 - 隠居日録の続編で、あとがきを読むと本シリーズは全4冊を予定しているようだ。本書も椎名誠氏の全著作を盟友目黒孝二氏が読み、著者本人の椎名誠氏…

勝ち上がりの条件

半藤一利氏と磯田道史先生の勝ち上がりの条件 軍師・参謀の作法を読んだ。本書は半藤一利氏と磯田道史先生の対談になっており、軍師・参謀について色々語っている。本書の副題に「軍師・参謀」と書かれている。まずこれについての言及がある。どちらも組織の…

図書室のピーナッツ

竹内真氏の図書室のピーナッツを読んだ。これは図書室のキリギリスの続編で、高校の図書室で本にまつわる日常の謎のミステリーだ。ストリーも前作の直後から始まっていて、完全なる続編と言った感じになっている。本作も連作短編で、サンタクロースの証明、…

図書室のキリギリス

竹内真氏の図書室のキリギリスを読んだ。高良詩織は大学時代の友人の井本つぐみのつてで高校の学校司書の職に就いた。詩織の夫が突如失踪して3年が経ち、法定離婚事由が成立し、離婚届が受理された。それを機に新たに職を探し始めたところ、運よく学校司書と…

コーヒーが冷めないうちに

川口俊和氏の コーヒーが冷めないうちに を読んだ。この小説は短編連作になっていて、4編のストーリー(恋人、夫婦、姉妹、親子)が収録されている。各ストーリーは独立してはいるものの、登場人物が共通しており、あるストーリでのちょっとした出来事が次の…

私を離さないで

カズオ・イシグロ氏のわたしを離さないで(原題 Never Let Me Go)を読んだ。時は1990年代末、舞台はイギリス。物語は介護人キャシー・Hが自分の過去を語る形式で進んでいく。31歳の彼女は優秀な介護人で、この仕事を11年以上も続けている。彼女は回復センター…

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(5)

枯野瑛氏の終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#05を読んだ。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(4)

枯野瑛氏の終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(4)を読んだ。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(3)

枯野瑛氏の終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (3)を読んだ。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(2)

枯野瑛氏の終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (2)を読んだ。

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?(1)

枯野 瑛氏の終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらってもいいですか?を読んだ。 (内容にかなり触れるので)

スチーム・ガール

エリザベス・ベアのスチーム・ガール(原題 Karen Memory)を読んだ。時代は多分南北戦争後の19世紀末で舞台はアメリカのワシントン準州の架空の都市ラピッドシティ。カレン・メメリーはこの街で縫い子をしていた。縫い子と言っても裁縫の仕事をしているわけで…

動的平衡2 生命は自由になれるのか

福岡伸一先生の「動的平衡2 生命は自由になれるのか」を読んだ。本書の出版は2011年なのでそれからもう6年も経過しているので、内容が古くなっているのかもしれない。できればこちらも新版として内容の加筆修正をしたものを出してもらえないだろうか? アミ…

虹を待つ彼女

逸木裕氏の虹を待つ彼女を読んだ。本書は第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作で、2016年9月に刊行された。プロローグでにおいて、2014年12月、ゲーム開発者の水科晴がドローン搭載された銃に撃たれて、死ぬ場面からストリーは始まる。その銃撃は水科晴が自身が…

脳はなぜ都合よく記憶するのか 記憶科学が教える脳と人間の不思議

ジュリア・ショウの 脳はなぜ都合よく記憶するのか (原題 The Memory Illusion)を読んだ。錯覚の科学 - 隠居日録を読んだときにも感じたことがまた蘇るような感じだ。我々が覚えていると思っていることは、本当のことなのだろうか?著者によると記憶の改変と…

江戸三〇〇年 あの大名たちの顚末

中江克己氏の江戸三〇〇年 あの大名たちの顚末を読んだ。私が子供の頃は「徳川三百年」などと言われることが殆どだったが、江戸時代は300年もなく、250年ぐらいしかないので、最近はあまり聞かれることが亡くなった。しかしながら本書のタイトルは300年とな…

ぼくらが漁師だったころ

チゴズィエ オビオマのぼくらが漁師だったころ(原題 The Fishermen)を読んだ。チゴズィエ オビオマはナイジェリア出身の作家で、本作品は1996年のナイジェリアのアクレに住むアグウ家に起こった悲劇を描いている。前年の暮れに銀行員の父親が単身赴任になり…

オブリヴィオン

遠田潤子氏のオブリヴィオンを読んだ。本の雑誌の2017年12月号で北上次郎氏が絶賛していた(2ページのうち、本作の紹介で半分を費やしているぐらいの熱の入れよう)ので読んでみたのだが、これはなかなか読ませる小説だった。物語は吉川森二が出所しているとこ…