青崎有吾氏の風ヶ丘五十円玉祭りの謎を読んだ。本書も裏添天馬シリーズの一編だが、連作短編になっており、時間軸は第一作目の後から第三作目の直前となっている。収録されているのは5遍プラスおまけとなっており、最後の一編だけは天馬の妹の鏡華が主人公になり謎を解いている。全編日常のミステイリーになっている。
最初の「もう一色選べる丼」の説明が ちょっとおかしく思えた。嫌いなソースカツを選んだ理由がちゃんと説明されていないように思える。最後の「その花瓶にご注意を」が一番面白く感じた。一旦推理が破たんしたところからの切り替えしと、最初の伏線にうまく結びついているところがよかった。ただ、割れた花瓶の破片は簡単に集められるのかの疑問は残る。