隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたの人生の物語

テッド・チャンのあなたの人生の物語を読んだ。映画「メッセージ」の原作だ。表題作のあなたの人生の物語を含めて8作収められている。 バビロンの塔 いわゆるバベルの塔の話だが、これとよく似た話をどこかで読んだような記憶があるのだが、何かの勘違いだ…

さらば愛しき魔法使い

東川篤哉氏の「さらば愛しき魔法使い」を読んだ。本書は魔法使いマリィシリーズの三巻目。本巻には以下の四編が収録されている。 魔法使いと偽りのドライブ 弁護士の犯罪 魔法使いと聖夜の贈り物 映画評論家の犯罪 魔法使いと血文字の罠 バーオーナーの犯罪 …

魔法使いと刑事たちの夏

東川篤哉氏の「魔法使いと刑事たちの夏」を読んだ。こちらは魔法使いマリィシリーズの2作目。前作の最後で、マリィーは小山田刑事の家に住むことになったのだが、本書ではその通りに、無駄に大きく近所の悪ガキからは幽霊屋敷と呼ばれている家に家政婦とし…

魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?

東川篤哉氏の「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?」を読んだ。本書は魔法使いと刑事が登場するミステリーだ。魔法使いが登場してミステリーが成立するのだろうかという危惧もあるが、本書は倒叙ミステリーになっていて、犯人自体は物語の最初で明らかになって…

ニルヤの島

柴田勝家氏のニルヤの島を読んだ。人体通信機構と繋がった生体受像により、人間のありとあらゆる生体活動が記録できるようになった時代では、記録された情報からいつでもその人の人生を叙述することが可能になり、その人が死んだ後にも、その人の人格に触れ…

伊藤計劃トリビュート

伊藤計劃トリビュートを読んだ。TAKさんが、伊藤計劃トリビュートの紹介をしていて、面白そうだったので読んでみた。http://tak-thinking-room.hatenablog.com/entry/2017/06/02/212211 「テクノロジーが人間をどう変えていくか」という問いを内包したSFであ…

perlとchromecast その4

perlとchromecast その3 - 隠居日録の続き。何とか動画を再生することができた。何が悪かったかというと、2度目のRECEIVER_STATUSがChromecastから送信されてきたら、そのメッセージ中のtransportIdをdestination_idにセットして、もう一度CONNECTを送らなけ…

perlとchromecast その3

perlとchromecast その2 - 隠居日録の続き。ChromecastとProtocol Buffers over TLSでメッセージの送受信ができるようになったので、いろいろ試しているのだが、まだ動画の再生には至っていない。ソケットで接続して、CONNECTを送信して、放っておくと、Chro…

マインド・タイム 脳と意識の時間

ベンジャミン・リベットの「マインド・タイム 脳と意識の時間」を読んだのだが、非常に残念だった。この本で語られることは以下の2点である(本書P232より抜粋)。 被験者は脳内の感覚伝導路(上行路)に電気的な刺激を受けます。十分に長い時間継続する連発した…

perlとchromecast その2

perlとchromecast その1 - 隠居日録の続き。fetchがNet::DNS::Resolverでqueryしているのだが、mDSNでqueryしないと、応答が帰ってくるはずがない。そこが問題なのだが、fetchの中で普通のDNSとmDNSの両方を扱うのは面倒なので、mfetchを新たに追加して、状…

perlとchromecast その1

今の所chromecastのメインの使い方はメディアサーバーにRygelを使い、SenderアプリとしてAndroidのタブレットでBubbleUPnPを使って、ファイルを再生している。しかし、chromecastを買った当初から、もっと簡単な方法はないのだろうかと探している。pythonと…

遠縁の女

青山文平氏の遠縁の女を読んだ。本書には短編集で、表題作の他に「機織る武家」、「沼尻新田」が収められている。面白かったのは、「機織る武家」と「遠縁の女」だ。機織る武家は主要の登場人物の関係がまず面白い。家付きの娘であった姑、その娘婿由人、由…

映画 メッセージを見てきた

映画メッセージを見てきた。あの宇宙人の書く文字が印象的なのだが、いったいどのように解読しているのかさっぱりわからない(わからないからと言って、映画の理解を妨げるわけではないのだが、非常に気になる)。娘とのシーンが回想シーンだと思っていたら、…