隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大聖堂・製鉄・水車―中世ヨーロッパのテクノロジー

ジョゼフ・ギース、フランシス・ギースの大聖堂・製鉄・水車―中世ヨーロッパのテクノロジー (原題 Cathedral, Forge, and Waterwheel Technology and Invention in the Middle Ages)を読んだ。読む前は、中世時代にヨーロッパで発明されたものに関する本だと…

神々の捏造 イエスの弟をめぐる「世紀の事件」

ニナ・バーリーの神々の捏造 イエスの弟をめぐる「世紀の事件」 (原題 Unholy Business)を読んだ。西洋の古美術・骨董の世界(とくに宗教に関係するようなものは)は何か常人では理解不能なもののように感じていたが、本書を読んでその気持ちが強くなった。本…

仕掛島

東川篤哉氏の 仕掛島を読んだ。孤島、遺産相続、悪天候による外界との隔絶、そして殺人事件といかにもの設定のミステリーで、これで連続殺人事件なら完璧だったのにと思ってしまった。東川氏の作品をすべて読んでいるわけではないが、このような設定のミステ…

Slowdown 減速する素晴らしき世界

ダニー・ドーリングのSlowdown 減速する素晴らしき世界 (原題 Slowdown The End of the Great Acceleration - and Why It's Good for the Planet, the Economy and Our Live)を読んだ。本書は色々なデータを例示しながら、いかに我々を取り巻く色々な物事が…

金環日蝕

阿部暁子氏の金環日蝕を読んだ。森川春風は帰宅しようとしていた時に、近所に住んでいる小佐田サヨ子がひったくりに会っていたところに出くわし、とっさにその犯人を追いかけた。たまたまその場に居合わせた男子高校生と犯人を挟み撃ちにしたのだが、運悪く…

太陽諸島

多和田葉子氏の太陽諸島を読んだ。「地球にちりばめられて」 、「星に仄めかされて」に続くこの3部作シリーズの最終巻のはず。前巻の最後で、彼ら一行は日本が一体どうなっているのか調べるために、日本に向けて旅立つことになったのだが、選んだのはコペン…

invert II 覗き窓の死角

相沢沙呼氏のinvert II 覗き窓の死角を読んだ。城塚翡翠シリーズの3作目。本作も倒叙ミステリーになっていて、中編2作が収録されており、タイトルはそれぞれ、「生者の言伝」、「覗き窓ファインダーの死角」。「生者の言伝」は翡翠と真が山道を走っている時…