隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

進化論はいかに進化したか

更科功氏の進化論はいかに進化したかを読んだ。本書は2部構成になっていて、まず前半でダーウィンの進化論について解説している。ダーウィンの何が正しくて、何が間違っていたのかがメインのテーマだ。後半は生物の進化がどのように起きてきたのかの仮説だ。…

戦場のアリス

ケイト クインの戦場のアリス(原題 The Alice Netowrk)を読んだ。この本は、北上ラジオの第4回目で紹介されていた本だ。本の雑誌 Presents 北上ラジオ 第4回 - YouTube1947年七月、第二次世界大戦の傷が癒えつつある頃、十九歳のシャーリー・セントクレアは…

絶滅できない動物たち 自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ

M・R・オコナーの絶滅できない動物たち 自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ(原題 Resurrection Science)を読んだ。この本の日本語のタイトルと英語のタイトルの発想が真逆になっているのが興味深い。日本語のタイトルは「絶滅できない」といい…

かがみの孤城

辻村深月氏のかがみの孤城を読んだ。安西こころは入学したばかりの中学校をあることがきっかけで行けなくなってしまった。そして、だんだん家の外に出るのも怖くなり、家から出られなくなっていった。そんなある日、自分の部屋にある姿見が光りだし、その姿…

三体

劉慈欣氏の三体を読んだ。各方面で話題になっているので読んでみたが、確かにこれは読みやすいし、面白い。翻訳なのに読みやすいのは、訳者の一人である大森望氏の貢献なのだろうと感じた。翻訳の経緯に関しては訳者あとがきで書かれていて、その部分も興味…

落語推理 迷宮亭

落語推理 迷宮亭を読んだ。本書は落語とミステリーを合わせたアンソロジーになっていて、収録作は「変調二人羽織(連城三紀彦)」、「貧乏花見殺人事件(我孫子武丸)」、「崇徳院(伽古屋圭市)」、「幻燈(快楽亭ブラック)」、「落語家変相図(大下宇陀字)」、「落…

大江戸御家相続 家を続けることはなぜ難しいか

山本博文先生の大江戸御家相続 家を続けることはなぜ難しいかを読んだ。いつの放送だったのか正確には覚えていないが、NHK BSプレミアムの英雄たちの選択で「14代尾張藩主徳川慶勝、15代尾張藩主徳川茂徳、会津藩主松平容保、京都所司代松平定敬が兄弟」とい…

perlとchromecastその後

chromecastを使った後についつい電源を切らずに放置してしまうことがたまにあったので、NaonoPi NEO2で一日一回早朝にchromecastが動いているかどうか確認するようにした。早朝なら通常寝ているはずだし、その時間にchromecastが動いているのが検出されたら…

スペース金融道

宮内悠介氏のスペース金融道を読んだ。これも「超動く家」のようなバカSF的なところがある、コメディタッチのSFだ。人類が最初に植民に成功した惑星。だから(でもなぜか)二番街と呼ばれている惑星。その惑星にある新星金融。借りる人には誰でも貸す。アンド…

早朝始発の殺風景

青崎有吾氏の早朝始発の殺風景を読んだ。いわゆる日常のミステリーの連作短編集。千葉県の幕張あたりにある架空の沿線を舞台にした日常のミステリーで、登場人物がその沿線にある高校の学生というのが共通の設定になっている。収録作品は、「早朝始発の殺風…