隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

生物の「安定」と「不安定」 生命のダイミクスを探る

浅島誠氏の生物の「安定」と「不安定」 生命のダイミクスを探るを読んだ。本書にはゲノムに関する知見、細胞間のコミュニケーション、生命を維持するための恒常性、老化などについて書かれている。NHKブックスなので、一般向けの本だと思われるが、書かれて…

虫から死亡推定時刻はわかるのか?

三枝聖氏の虫から死亡推定時刻はわかるのか?を読んだ。本書を手に取る前には「法昆虫学」なるものがあることすら知らなかった。内容的には非常に面白いのだが、扱っている内容が内容だけに、読者を選ぶのかもしれない。ここで扱っているのは当然虫なのでが、…

コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史

山本紀夫氏のコロンブスの不平等交換を読んだ。勉強不足でコロンブスの交換という言葉を知らなかったのだが、最初に用いたのはアメリカの歴史学者のクロスビーで、1972年に発表したThe Columbian Exchangeから広まったということだ。日本語ではコロンブスの…

5まで数える

松崎有理氏の5まで数えるを読んだ。本作は短編集で、表題作の他に、「たとえわれ命死ぬとも」、「やつはアル・クシガイだ 疑似科学バスターズ」、「バスターズ・ライジング」、「砂漠」、「超耐水性日焼け止め開発の顛末」の6作が収められている。著者は2010…

精霊の箱 チューリングマシンをめぐる冒険

川添愛氏の精霊の箱 チューリングマシンをめぐる冒険を読んだ。これは白と黒のとびらの続編で、前作の登場人物が今作でも登場し、あたらな人物も登場してくる。今回のテーマはチューリングマシーンとなっているが、最後の所では暗号の話題も取り上げられてい…

NanoPi NEO2+NAS kit (Linux 4.14)は安定稼働させられなかった

armbianのインストールで盛大にはまる - 隠居日録の11月6日の追記にも書いたが、kernelのページング問題が結局解決できなかった。こんな感じでsyslogにエラーが吐き出される。

白と黒のとびら オートマトンと形式言語をめぐる冒険

川添愛氏の白と黒のとびらを読んだ。これはサブタイトルがついて、そこには「オートマトン」と書かれている。そう、これはあの計算理論に出てくるあの「オートマトン」だ。この本も以前から読もうと思っていたのだが、後回しにしてしまい、なかなか読む機会…

データ分析の力 因果関係に迫る思考法

伊藤公一朗氏のデータ分析の力 因果関係に迫る思考法を読んだ。最近色々な本を読んでいて、因果関係の見極めの重要さ・難しさということを痛感しているのだが、本書はどのようにしてデータ解析して、因果関係を見極めるかということに関して書かれた、初心者…

非線形科学 同期する世界

蔵本由紀氏の非線形科学 同期する世界を読んだ。一見すると異なるリズムで動いているものが、互いに影響しあって、最終的には同期する現象がある。以下のyoutubeの動画は本書の中で紹介されていたものだが、この同期する現象を端的に表している。www.youtube…