隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2016-01-01から1年間の記事一覧

七十五羽の烏

都筑道夫氏の七十五羽の烏を読んだ。この本は既に数回読んでおり、今回久しぶりに読んだ。ものぐさ太郎の子孫を自称する働くことが大っ嫌いな物部太郎が、父親からの働けというプレッシャーをかわすために、何でも屋の片岡直二郎に依頼して開設したゴースト…

マーク・ピータセンの図解英文法入門

マーク・ピータセンの図解英文法解説を読んだ。未だにたまに英語熱が発生して、英語を勉強したくなるサイクルがたまにやってくる。今年の夏も、大西先生が昔NHK教育でやっていたハートで感じる英文法のビデオが出てきて(存在すらすっかり忘れていた)、改めて…

風ヶ丘五十円玉祭りの謎

青崎有吾氏の風ヶ丘五十円玉祭りの謎を読んだ。本書も裏添天馬シリーズの一編だが、連作短編になっており、時間軸は第一作目の後から第三作目の直前となっている。収録されているのは5遍プラスおまけとなっており、最後の一編だけは天馬の妹の鏡華が主人公…

iPhone6Sが問題の発生する端末だった バッテリー交換編

先週の木曜日に「バッテリーの準備ができたので12月20日までにapple storeに来店してほしい。12月20日以降は他の人にバッテリーを振り分ける」というようなメールが来た。週末は混むことが予想されたので、避けて、本日apple storeに行ってきた。apple store…

作曲少女

仰木日向氏の作曲少女を読んだ。本書はどのように作曲するのかということをライトノベル形式で書いた本である。 登場人物は作曲に憧れる高校二年生の山波いろはと同級生の白黒珠美の二人。いろはは夢中になれる何かを探していて、作曲に取り組もうとしたが、…

水族館の殺人

青崎有吾氏の水族館の殺人を読んだ。本書は裏染天馬シリーズの第二作目で、タイトルから分かるように今度の現場は水族館になっている。風ヶ丘高校の新聞部が地元の水族館を取材しているたその時に殺人は起こった。それは展示されているレモンザメの水槽に人…

完全独習ベイズ統計学入門

小島寛之氏の完全独習ベイズ統計学入門を読んだ。今更ながら、POPFileを導入し、メールを振り分けを始めたのだが、なんとなくわかっているようで、よく判っていないベイズ定理とか統計について調べてみようと思ったのが、読み始めた理由だ。POPFileの方は2か…

iPhone6Sが問題の発生する端末だった apple store訪問編

結論から言うと、まだ問題は解決していない。 apple storeを訪問すると、「予約している」かどうか聞かれたので、予約時間と名前を告げると、「真ん中の辺りで待っていてくれ」と言われた。 そこでしばらく待っていると、名前を呼ばれて、「どういう問題が発…

体育館の殺人

青崎有吾氏の体育館の殺人を読んだ。本書は第22回鮎川哲也賞受賞作品で、裏染天馬シリーズの第一作目だ。殺人事件は放課後の旧体育館で起きた。放送部部長が幕が下りていたステージ上で何者かに刺殺されていたのだ。ステージ袖には2か所の出口が体育館外に通…

図書館の殺人

青崎有吾氏の図書館の殺人を読んだ。体育館の殺人と水族館の殺人と並んでいたのだが、目当ての本が図書館の殺人だったので、こちらから読み始めてしまった。よく調べてから読めばよかったと、若干後悔した。これらは同一シリーズなので、順番に読んだ方がい…

iPhone6Sが問題の発生する端末だった

iPhone 6s「突然シャットダウン問題」の対象機種検索ページが公開、シリアル番号入力だけで確認が可能に - Engadget 日本版 [iPhone] 対象端末だった。昨日突全電源断になる問題に遭遇した 2016/12/02 16:16 対象端末だった。昨日突全電源断になる問題に遭遇…

情け深くあれ 戦国医生物語

岩井三四二氏の情け深くあれ 戦国医生物語を読んだ。本書は織田信長が足利義明を奉じて京都に上洛した永禄11(1568)年から物語が始まる。京都の上京の内裏近くにある曲直瀬道三の啓迪院で修業中の英俊は国許の丹波で起きた事件のために、国を棄て、医生として…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (記事一覧)

ジャーナリストの松本 仁一氏がNHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で話していた「アフリカは今~カオスと希望と」の記事の一覧のページ。放送は2016年の4月から6月にかけて放送されていた。 知らないと恥をかくアフリカの問題 (子供兵) 知らな…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (ボツワナの発展)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第十三回目。最終回ではアフリカに訪れている明るい兆しに関する話題。

殿様の通信簿

磯田道史氏の殿様の通信簿を読んだ。本書のベースになっているのは「土芥寇讎記」という元禄期に書かれた書物である。これは公儀の隠密が探査してきた諸大名の内情を幕府の高官がまとめたものということである。土芥寇讎記には当時の大名234名の人物評価を載…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (イスラム過激派の登場)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第十二回目。紀元2000年を過ぎてイスラム過激派が登場してきた。

江戸の経済事件簿

赤坂治績氏の江戸の経済事件簿を読んだ。タイトルから江戸時代に起きた金銭絡みの事件に関して例を挙げて解説している本かと思ったのだが、実際は「事件簿」というほど事件に関しては解説しておらず、著者の得意分野である歌舞伎の戯作や草子などからいくつ…

藤原道長の権力と欲望 「御堂関白記」を読む

倉本一宏先生の藤原道長の権力と欲望を読んだ。本書は藤原道長が記した「御堂関白記」を中心に同時代に生きた藤原実資の「小右記」、藤原行成の「権記」を併用して、藤原道長がどのように権力の中枢に上り詰めたかが書かれている。なぜ、平安貴族は日記を書…

片桐大三郎とXYZの悲劇

倉知淳氏の片桐大三郎とXYZの悲劇を読んだ。本作は難聴により引退した大物俳優片桐大三郎が名探偵を務めるミステリーだ。4編収録されていて、 ぎゅうぎゅう詰めの殺意。満員電車から降りた男が転倒し、死んでしまった。どうやら満員電車の中で、背後から、ニ…

リアクト

法条遥氏のリアクトを読んだ。本作はリライト、リビジョンに次ぐ3作目である。本作で一条保彦が園田保彦になる部分が描かれると思っていたのだが、それは誤りで、もう一度リライトの世界を再構築する物語となっている。 本作では新たにホタルという未来から…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (国の富の切り売り 中国の進出)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第十一回目。崩壊状態になっている、あるいは崩壊に近い状態になっているアフリカに中国がどんどん入ってきているという話。

リビジョン

法条遥氏のリビジョンを読んだ。この作品はリライトの数か月後(1992年の秋)の世界を舞台にしており、園田保彦の誕生を描く物語になっている。 千秋家の女性に代々受け継がれている不思議な手鏡がある。この手鏡を使うと未来を視ることができるのだ。この視る…

star trek beyond見てきた

start trek beyondを見てきた。全然必要ないけれど、わざわざ昨日star trek (XI)とstar trek into darkness (XII)を見てから劇場に行った。旧シリーズに慣れている身としては、11作目から新規にforkされたstar trekはパラレルワールド世界になっていて、もと…

リライト

法条遥氏のリライトを読んだ。例外小説 - 隠居日録で見つけたうちの一冊で、これはタイムトラベラー物のSF小説だ。 1992年の夏、中学2年生の美雪は、未来からやって来た保彦と出会う。旧校舎崩壊事故に巻き込まれた彼を救うため、10年後に跳んで携帯電話を持…

例外小説

佐々木敦氏の例外小説を読んだ。本書は著者による小説の書評、文庫解説、作家論についてまとめられた本であり、著者による「例外小説」というものを扱っている。では、例外小説とは何かというと、「これは小説なのか?という疑問・問い・思索を喚起する『小…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (崩壊する国家ソマリア)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第十回目。今回は東西冷戦終結がソマリアにもたらした問題。

知らないと恥をかくアフリカの問題 (作り出された対立 ルワンダ)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第九回目。 ルワンダでは千九九十四年に大虐殺が起きた。ルワンダの最大部族であるフツが少数派であるツチに襲い掛かって、一方的に殺しまくるという状態…

美女二万両強奪のからくり (縮尻鏡三郎)

佐藤雅美氏の 美女二万両強奪のからくりを読んだ。本書は縮尻鏡三郎シリーズの一編だが、今回の物語は梶川三郎兵衛が物語を動かしている。江戸幕府は寛政四(千七百九二)年二月に柳原に町会所・籾蔵を設置させた。これは民営の窮民救済、備荒貯蓄、兼金融機関…

犬飼六岐氏の蛻を読んだ。尾張徳川家の下屋敷には戸山荘という庭園があり、その中には東海道の宿場町を再現した町山であったという。物語は享保、八代吉宗の時代に、この戸山荘の宿場町である御町屋に、当時の藩主の宗春がより実際に近い町屋を再現するため…

知らないと恥をかくアフリカの問題 (農業への無策、飢餓のアフリカ エチオピア)

NHKラジオ第二の「カルチャーラジオ 歴史再発見」で放送されていた「アフリカは今~カオスと希望と」の第八回目。七回目までテキスト化して、そのあとすっかり忘れていた。 1960年代にアフリカが独立する前までは、アフリカは農業国であった。ところが今アフ…