隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのか

管賀江留郎氏の冤罪と人類 道徳感情はなぜ人を誤らせるのかを読んだ。この本の内容を一言でいうなら、「なぜ冤罪は起きるのか」という事なのだが、その部分に直接的に言及しているのは約600ページある本文中の13章の約90ページで、では他の約510ページは何に…

Numbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ!

バーツラフ・シュミル のNumbers Don't Lie 世界のリアルは「数字」でつかめ!(原題 Numbers Don't Lie 71 Things You Need to Know About the World)を読んだ。表紙の折り返しの所に「信頼できる数字とデーターで驚くべき事実を明らかにする。」と書かれてい…

絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている

左巻健男氏の絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできているを読んだ。タイトルに「化学入門」とついているが、入門書というよりは人類の歴史の中での化学的な発見とかその成果のエピソード集といった感じの本だ。すでに知っていることもあったが、知らない…

水よ踊れ

岩井圭也氏の水よ踊れを読んだ。この作品は北上ラジオの第34回で紹介されていた。迷っている場合ではない。岩井圭也の『水よ踊れ』を読むべし! 【おすすめ本/北上ラジオ#34】 - YouTube香港が中国に返還されて約四半世紀が経過した。この物語が始まるのは…

量子とはなんだろう 宇宙を支配する究極のしくみ

松浦壮氏の量子とはなんだろう 宇宙を支配する究極のしくみを読んだ。何冊か量子力学の本を読んできたが、未だに良くわかっていない。量子は粒子の性質と波の性質を併せ持っている(というか、そういう性質のあるものを量子と呼んでいる)のは分かるのだが、で…

日本神判史

清水克行氏の日本神判史を読んだ。有罪であるか無罪であるかを神に問い判決を下すのが神判であり、かってこの日本でもそのような事が行われていた。日本書紀にも竹内宿禰が「深湯」を行ったという記録があり、これ以外にも日本書紀に2件あるという。「深湯」…

西洋美術とレイシズム

岡田温司氏の西洋美術とレイシズムを読んだ。本書は、西洋美術、とりわけキリスト教美術とレイシズムは密接なつながりがあるという事を指摘した本だ。この本を読んで、実は美術だけにとどまらず、キリスト教自身がレイシズムと密接に関係があるのだろうと思…