隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

カミサマはそういない

深緑野分氏のカミサマはそういないを読んだ。本書は短編集で、「伊藤が消えた」、「潮風が吹いて、ゴンドラ揺れる」、「朔日晦日」、「見張り塔」、「ストーカーVS盗撮魔」、「饑奇譚」、「新しい音楽、海賊ラジオ」が収録されている。ミステリーの短編集だ…

廃遊園地の殺人

斜線堂有紀氏の廃遊園地の殺人を読んだ。X県Y市の天衝村に建設されたテーマパークのイリュジオランドはある事件がきっかけとなり、正式オープンされる前に閉園が決まってしまった。その事件とは地元住民を招いて開かれたプレオープンの時に銃乱射事件が発生…

百姓から見た戦国大名

黒田基樹氏の百姓から見た戦国大名を読んだ。災害や凶作が起きればなんとなく飢饉になると思っていたが、実はそうではなく、そのような事が起きた時に、人々が食料を獲得する能力が欠如しているとき、更に言えば、食料を獲得できない人々に食料が行き渡る社…

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

デイヴィッド・サルツブルグの統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀 (原題 The Lady Tasting Tea)を読んだ。以前統計の歴史 - 隠居日録を読んだのだが、思っていたような本ではなかったので、それらしい本はないかと探していて見つけたの…

密告者ステラ ~ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女

ピーター・ワイデンの密告者ステラ ~ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女(原題 Stella One Woman's True Tale of Evil, Betrayal, and Survival in Hitler's Germany)を読んだ。この本はタイトルにあるように密告者の物語で、第二次世界大戦中にベルリンに潜伏…

統計外事態

芝村裕吏氏の統計外事態を読んだ。 統計外事態という文字列を見て、どういう風に区切るのかちょっとよくわからなかった。知っている単語で見ていくと、「統計」「外事」「態」だ。そうすると、これは/統計/外事/態/と区切るのかとも思えるのだが、それだと意…

invert 城塚翡翠倒叙集

相沢沙呼氏のinvert 城塚翡翠倒叙集を読んだ。あの城塚翡翠の続編が出るとは思っていなかったので、かなり意外だった。というのも、前作の構成があまりにも見事で、あの構成を踏襲した形での続編は無理だと思ったからだ。なので、この作品はタイトルのように…

信長徹底解読 ここまでわかった本当の姿

信長徹底解読 ここまでわかった本当の姿を読んだ。織田信長と言えば日本の歴史上の武将でも有名な人物で、知らない人はいないだろう。しかし、実際の信長の行ったことと物語の中での信長とがなんとなく混然一体となっていて、どこまでが歴史としてわかってい…