堀川アサコ氏の日記堂ファンタジーを読んだ。主人公は日記を売る店「日記堂」の女店主、紀猩子。何とも不思議な雰囲気を出している女性だ。狂言回しは、そこでアルバイトする3浪して大学生になった友哉。友哉は最初猩子が持っている茶畑で勝手に茶を摘み、その償いとしてアルバイトすることになるのだが、そのうち、「片恋日記」を100万円で押し売りされ、そのために、アルバイトを継続することになる。そこに、色々な人が日記を求めてやってくるのだが、猩子は、
お代は読んで満足した後で結構ですよ
といって、日記を渡してしまう。
というようなストーリーで、昨年NHK FMの青春アドベンチャーで「幻想郵便局」を放送していて、割と面白かったので、同じ作者のこの作品を読んでみたのだが、残念ながらちょっと物足りなかった。進行していた物語が中途で終わったような印象を受けて、クライマックスもないまま、小説が終わってしまたような印象を受けてしまった。