初野晴氏のひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇を読んだ。映画が公開されたから、それに合わせて出版されたのだろうと想像する。
4編プラス短い掌編が収録されていて、番外編と銘打つだけあって、普門館を目指す吹奏楽部の活動から離れて、吹奏楽部のメンバーから二人づつを選んで(ただし掌編の「穂村千夏は戯曲の没ネタを回収する」は穂村千夏だけ、最終話の「ひとり吹奏楽部」は成島美代子だけが吹奏楽部から登場)の物語となっている。
本シリーズは日常のミステリーとなっていて、一応今作もミステリー的な要素はあるにはあるが、本当にちょっとした「謎とき」ぐらいの感じだ。いつも謎を解いている上条春太が全然登場しないので、そうなったのかもしれないが、ちょっと物足りなく感じてしまった。