隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

君のクイズ

小川哲氏の君のクイズを読んだ。クイズ選手権の第一回Q-1グランプリの決勝戦での出来事。最終決戦に残ったのは本庄絆と三島玲央。7問選手の早押しクイズで、両者とも6問正解になった。但し、本庄は誤答が2問、三島は誤答が1問で、誤答が3問になると失格とな…

天路の旅人

沢木耕太郎氏の天路の旅人を読んだ。第二次世界大戦末期、ラマ教の巡礼層に扮した密偵が中国の西域に潜入した物語だというのを本の紹介で見て、興味が湧いた。ちょうどその頃小川哲氏の地図と拳 - 隠居日録を読んでいて、重なるところがあるような感じがした…

時空犯

潮谷験氏の時空犯を読んだ。この作品も特殊設定ミステリーで、2018年6月1日が980回以上繰り返し怒っている世界での物語だ。物語は探偵の姫崎智弘の元に、、情報工学の権威である北神伊織博士から、破格の報酬である1千万円の依頼が来たところから始まる。博…

方舟

夕木春央氏の方舟を読んだ。大学時代の友人の裕哉の誘いに応じて彼のおじさんの所有する長野県の別荘に集まった友人たち。彼らは裕哉が発見した山奥にあるという地下建築物を見に出かけたのだが、途中道に迷ってしまって、その場所についた時にはもう夕方に…

ソ連を崩壊させた男、エリツィン 帝国崩壊からロシア再生への激動史

下斗米伸夫氏のソ連を崩壊させた男、エリツィン 帝国崩壊からロシア再生への激動史を読んだ。昨年あたりからロシア発のニュースにたびたびする登場オリガルヒ(本書の中ではオリガルフと表記されている)は新興財閥と説明されることが多いが、いったい彼らはど…

此の世の果ての殺人

荒木あかね氏の此の世の果ての殺人を読んだ。本書は第68回江戸川乱歩賞受賞作品だ。物語はハルちゃんとイサガワ先生が自動車の路上教習に出かけるところから始まるのだが、読んでいて何となく様子が変に感じた。何か違和感を覚えるのだ。それもそのはずで、…

君の地球が平らになりますように

斜線堂有紀氏の君の地球が平らになりますようにを読んだ。一応ジャンルとしては恋愛小説に属すると思うのだが、この作者の書く物語なので、単純な恋愛ではなく、読後爽やかというような小説でもない。本書は短編集で、「君の地球が平らになりますように」、…