隠居日録

隠居日録

2016年(世にいう平成28年)、発作的に会社を辞め、隠居生活に入る。日々を読書と散歩に費やす

Babel IV 言葉を乱せし旅の終わり

古宮九時氏のBabel IV 言葉を乱せし旅の終わりを読んだ。このシリーズの最終巻で、なぜこの大陸には共通言語があるのか、なぜ異世界から迷い込んできた雫は言葉に不自由しなかったのかの謎が解き明かされている。それだけではなく、Babel Iから登場していた謎の女魔法士がこの巻で本格的に物語に関わってきて、本巻のストーリーのメインはその魔法士をめぐる騒動がになっている。この魔法士の目的は分かるようなわからないような感じで、狂気に取りつかれていなければなんかつじつまが合わないような感じがするのだが、ストーリー上そのような風にはなっていなかった。

雫は元の世界の戻れたのか同課はネタバレを避けるために書かない。さて、この巻で言葉の謎は明かされたのだが、そもそもなぜこのような世界が存在しているのかという謎は残ったままになっている。あとがきを読むとこのシリーズで明らかにされてない謎は別シリーズでという事のようなのだが、そのシリーズは7冊出ていて、1冊辺り400ページぐらいあるので、その本を読みだすと他の本を読めなくなるのでちょっと読むの躊躇われる。